最近、新しい人と名刺を交換することも少なくなりました。手持ちの名刺が残り少なくなっているのは薄々気にしてはいたのですが「まぁいいか」と放っているうちに、先日、いよいよ残りがなくなり打合せの時にお渡しできなくなったこと二回。これはまずいと急いで作りました。

 名刺はいつも活版印刷で作っているのですが、注文するのも刷り上がるのもちょっと時間がかかります。今回は急ぎということもあり中継ぎで普通の印刷で作りました。とは言えこちらの印刷だと、デザイン自由で好きなフォントも使えるし、用紙の選択肢も豊富です。名前の書体はこのブログでも何回か取り上げたドラマ「陸王」のロゴで使われていたフォントー正調明朝体「金陵」を使ってみました。普通の明朝体よりも筆書っぽいです。紙はほんの少しゴワっとした風合いの吉祥紙(厚さ170kg)。注文して3日で送られてきました。価格は活版印刷の半分です。これはこれで満足してしまうのですが、活版印刷は活版なりの価値があるので、そのうちにまた活版の方も作ろう。100枚はもうなかなか無くならないのですが・・・


 毎年この時期に使用契約をしているフォント会社「モリサワ」で新書体の追加更新が行われます。昨年はドラマ「陸王」のロゴで使われているフォント「きざはし金陵」がちょうど放送のタイミングで追加されたということを書きました。こちら

 今年も同じ開発メーカー(朗文堂)からの提供書体「かもめ龍爪」が追加されました(上の画像)。きざはし金陵と同じように「かもめ」というかなと「龍爪(りゅうそう)」という中国の古い刊行物から起こした漢字の組フォント「かもめ龍爪」です。今回はこの書体が何かで使われているのを見つけた!ということでは無いのですが、新しく使えるようになったこの書体、名刺の名前なんかに使うと合うかもしれません。


 仕事にももっとVRを利用できるんじゃないのか。僕の仕事だとこんなふうにVRヘッドセットを付けて、レイアウトページが空中に浮かんでいて、手のジェスチャーで色々操作できるのです。Mac+Adobeではなく、是非ソニーに頑張ってもらってプレステでできるようにしてもらいたい。

 僕がやっているような紙の媒体のデザインくらいではそんなにVRになっているメリットも無いかもしれないけれど、例えば3Dモデリングなんかだと、実際に目の前に立体物があるかのように見えている状態でポリゴンを押したり引っぱったりして編集するのはとても直感的な作業になると思うのだけど、そんなソフトとシステムってまだないのかな?

 昨年、TBSの日曜9時枠でのドラマ「陸王」のフォントを調べて「正調明朝体B」だなと推定したのですが(この記事)、今回は同枠のドラマ「この世界の片隅に」を調べてみました。

 ぱっと見、なんてことのない太ゴシック体なので、「もう少し内容に寄った情緒のある書体を選べなかったのか?」という印象で、ごくありふれたフォントなんじゃない?と思ったのですが、意外と凝ったフォントで探すのに苦労しました。

 ちなみにアニメ映画のロゴはこんな感じ。明朝体でエッジを荒らす加工がされています。

 さて本題のドラマのロゴのゴシック体ですが、「こ」の一画目と、「に」の一画目にハネが無い。また、漢字の起筆にウロコが無いなど、何の変哲もないと思ったら結構該当するものが無く、苦労しました。ついに見つけたのが画像にも書いてありますが「秀英角ゴシック金B」でした。

 秀英角ゴシック金(ほかに銀もあります)はちょっと古い印象の骨格を持った書体で、戦時中というドラマの内容に合わせたのかとも思いますが、このタイトルの文字だけでは残念ながら「古さ」はあまり醸し出されていません。そして、書体も生のまま使われてはおらず・・・

この画像のようにウロコを取る加工がされていました。(形はピッタリ同じなので、このフォントには間違いないでしょう)

ということで、今回のロゴのフォントはぱっと見の印象はやっつけ感のあるものの、意外と凝ったフォントを使っていた。・・・・・けど、効果はあまり?・・・

 日経サイエンスで新コーナーコラム「科学の森」が始まりまして、そのコーナーイラストを描かせていただきました。この森の絵です。筆者は東京大学名誉教授の和田昭充さん。
 余談ですが、この「森」の字は奇しくもこないだからこのブログで書いている正調明朝体でした(デザイナーさんが入れた文字)。「陸王」のフォントと同じです。