今日は音楽スタジオに行ってきました。昨年末に一度行っていて、今日は二度目。ある音楽CDのジャケットとウェブのデザインを頼まれています。今日はその最終ミックスダウンの日で、僕はちょっと打ち合わせを兼ねて曲の仕上がりを見学しました。

 それぞれのパートの録音は済んでいて、最後に各パートの音の大きさを調整したり、リバーブなどのエフェクトを調整したりするのがミックスダウン。バンドメンバーが「あそのこ部分をこうしてみて」と指示をしていきますが、素人が聴いてもよく違いがわかりません。さすがプロは耳がいいのだなと思いました。
 さてこれからビジュアル案を考えなければ。

 シリーズでずっとイラストを担当しています、池上彰さんの本「知らないと恥をかく世界の大問題13」が今日6月10日に発売になりました。例年と同じポジションで写真を撮りました↑。ここをクリックでこれまでのシリーズの記事を一覧で観られます。

 ここ数年は各国トップの似顔絵イラストの登場回数を発表しています。これは今どの国が世界を動かしているのかを知る一つの指標になるのではないかという意図ですが、今年はなんとプーチン、習近平、バイデンが全員4回ずつで同率1位でした。その次がトランプ(3回)でした。岸田総理は今年初めて登場し2個描きましたが、これまでの総理に比べて結構似せて描くのが難しかったです(上の写真の右に岸田あり)。

 上の写真の右に載せたのがQuadの説明のイラストです。4カ国の首相を描いたものです。実はオーストラリアの首相選挙がイラストの締切後に控えていて発売日には首相が交代しているかもしれないという状況でした。それで今回はしかたがないので「2022年4月現在」という注釈を入れて、当時の現職のモリソン首相を描きました(上の写真の右の右下)。

 結果、やはり発売前にオーストラリアの首相は交代になってアルバニージ新首相になりました↓。



 でもこの二人、印象がなんとなく似てるんですよね。5月の末にテレビでQuadの会合のニュースを見た時「あれ?そういえばオーストラリアの首相替わった?替わっていないか?」とすぐには判りませんでした。実際はその時点ではもう新首相に替わっていたのですが・・・。
 雰囲気が似ているし、イラスト自体も小さいし、モリソンでもアルバニージでも大してわからないから(情報が古いイラストだったことを)そんなに気にしなくてもいいかと思いましたが、一応この際新首相も自主的に描いて比べてみました。ああ、ちゃんと比べると結構ちがうものだな。


 日経サイエンスの数学パズル連載「パズルの国のアリス」の単行本化第4弾が12月25日に出ました。僕はイラストを担当しています。
 前回の第3段は2年半前のこちらの投稿です。
 今回、当初「ピザ」ではなくてパスタのイラスト案があって、僕としては断然そちらの案を推していたのですが、結局こちらの案が採用になりました。

 プロモーション用のキャッチフレーズが「🍕丸いピザを直線でn回カットしたとき,最大で何ピースに分かれるだろうか?」というものだったので、「ピザ」「n回」・・・「ピザピザピザピザってn回言って」というのを思い出しました。そこで、自主的にツイッタープロモーション用のイラストを描いて投稿しました。そのイラスト↓


 日経サイエンスの紹介ページです。


 先日デザインさせていただいた本ができ上がってきました。ほぼ文字だけ、色も2色刷りのシンプルなデザイン。右上に斜めに貼り付けあるのは、特色で指定した色見本のチップです。かなり見本に近い色を出していただきました。

 今回取り上げたいのは文字の微妙なニュアンスの話です。文字をフォントそのままではなく、輪郭をボカシて角を丸めるような加工をすることがよくあります。例えるならアイスやチョコなどを”溶かした”様な「とろけ加工」です。なぜかこのような「とろけ加工」をした文字に惹かれるのです。この仕事を始めた頃からずっと「いいよなー」と思っていました。

 今回の表紙の文字のタイトルでもこのような加工をした文字を使っています。加工前の文字と加工した文字を比較したものがこちらです↓

 さて、このような「とろけ加工」をいいなーと思っているのは何も僕だけではなく、たぶん多くの人がそう感じるようです。他のデザイナーさんでもこういう加工が好きで多用している人もいます。

 実務的にはどうやって加工するのか?という話ですが、以前(デザイン仕事にコンピュータが導入される前)は、写真の引延ばし機を使いました。元の文字の清刷(写植など)を台にセットし、レンズの焦点をわざとずらして印画紙に複写するということをしていました。その頃のデザイン事務所にはこのような写真引延ばし機(トレスコと呼んでいた)があって、入社したてのデザイナーの卵はそこに篭って写真のトレースをしたり、こういう文字の加工複写→現像の作業を覚えるのが最初の仕事でした。
 その後、コンピュータを使うようになって文字の「とろけ加工」もphotoshopを使ってわりと簡単にできようになったのですが、そうだとしても使う文字をいちいち画像化して加工して・・・というのは手間であるのは変りません。
 そうした中で、ここ数年、あらかじめ「とろけ加工」を施したフォントがいくつか出てきました。「こういうのがあったらいいのに」と思っていたものです。タイトルなどで大きく使う場面では、普通のフォントだとなんか決まらないなーという時も、この「とろけフォント」を使うとグッと見映えが増す。そんなフォントが出てきています。やっぱりみんなこういう文字が良いと思っていたんでしょ!最近はビールの広告キャッチなんかでよく使われているイメージがあります。

 では、なぜこういう「とろけフォント」に惹かれるのか。よく考えてみたのですが、実は納得できる答えにはたどり着いていません。「キレッキレのシャープなデジタルっぽさより、やわらかなゆる〜いアナログ感に惹かれる」というよくある言い方はあるのですが、もう一歩、なぜキレキレよりもゆるい方が魅力的に見えるのかまで理由を知りたい。

 毎年イラストを担当しています、池上彰さんの本「知らないと恥をかく世界の大問題12」が本日7月9日発売です。いつもと同じポジションで写真を撮りました↑。昨年(知ら恥11)6月4日の投稿

 昨年はトランプ前大統領を一番多く描いたと言っていましたが、今年はバイデンと習近平が3個、トランプ2個という具合です。そして、日本においてはなんと菅現総理大臣は0個に対し、安倍前総理は2個(米粒大のを入れるともっと)という、菅総理の存在感の無さ。上の写真(右)小さくて見えづらいですが、下の安倍前総理はアベノマスクを付けています。アベノマスクについては本文では触れてないのですが付けちゃいました。