毎年出ている新書ですが、6月10日に今年のが発売されます。

 わたしはイラストを担当しています。タイトル通り世界の問題を池上さんが解説しているのですが、昨年トランプが大統領になってから私が描くイラストもトランプばかりになっていて、今年は2/3のイラストにトランプが出てくるという状況です。

理系のわたしが

 イラストレーターというのは文系・理系に分類されることはれないかもしれませんが、わたしはもともと理系人間で、学生時代には文系科目(国語・社会)は苦手でした。そもそも興味も持てなかった。

 ところが、この「知ら恥」のイラストを描くというのはほとんどが「社会科」の頭を使います。絵を描くということよりも社会の理解の方が重要です。さらに池上さんの文章を読む国語力—文章の中で書いてあること書いていないことを把握する必要もあります。学生時代に苦手だったことをやっているんだなーと、ここ数年でこのことに気がついてきました。

イラストを考えるときは色々調べつつ、社会の勉強を学生時代のようにやり直している気にもなるのですが、幸いこの歳になって世の中のことが少しはわかってきたので社会の勉強も結構興味を持ってやれています。

「社会」つまり「人と人との関わり」無しで生きることはできないことが、大人になってやっとわかってきたからでしょうか。

〜〜〜〜〜〜〜 追記 〜〜〜〜〜〜〜

 担当編集の方が見本誌(献本)を持ってきてくれて、喫茶でしばし雑談。直接会うのは13年ぶりでした。(上の画像は手元に本は来ていなかった時にCGで作ったものです)

 好きなゴダイゴやYMOの話など。その方はゴダイゴ、YMOの関連本も作っていたので詳しいのです。わたしは小さい頃にハマってはいたけど最近また再確認していたところです。

 今日発売の日経サイエンス2026年4月号。表紙のイラストを描かせていただきました。特集の「幸福とは何か」のイラストを依頼されたのですが、表紙にも使うということに。

 この絵ですが、基本的に特集の内容に即したものです。

 幸福を感じる脳の場所がイラストの光っている部分—楔前部(けつぜんぶ)で、ここの活動が静かな方が幸せを感じているということです。

 また、幻覚作用のある薬(マジックマッシュルームやアヤワスカなど)を接種するとここの活動が静かになり幸福感をもたらす。これらの幻覚剤の効果は以前から知られていて、うつ病などの治療にも使われている。という話から幻覚剤を使った時に見えるサイケデリックなビジョンをイメージした背景を描いた。普段描くイラストは色数は抑えているので、サイケデリックみたいにカラフルなのは描かないのですが、あまり派手派手な色使いは自分らしくないのもあってカラフルだけどパステル調に抑えた色使いにしました。


 ずっとシリーズで毎年刊行されている池上彰さんの新書「知らないと恥をかく世界の大問題」。シリーズ通してイラストを描かせていただいています。今年も6月10日に発売になりました。

 今年は副題にある通りトランプばっかり描いた気がする。ざっと数えて全20個中8個にトランプを描いた。昨年のこの本の発売時には「トランプは結構描きやすいのだけど大統領には絶対になるべきではないと思っています」とブログに書いていたのだけれど、本当に再選されてしまった。世界にとっての大惨事です。
 ちなみにイーロン・マスクもこの本とは関係なく自主的にイラストを何度か描いていたのだけれど、今年はこの本でもついにマスクを描いた。


 今日は猫の日なので猫の観測問題。人が読もうとしたら必ず上に乗ってくる猫。「人が観る」ことで猫の状態が決定します。これはシュレディンガーの猫(人が観るまでは猫が生きている状態と死んでいる状態の重ね合わせ。観た瞬間にどちらかの状態に移行するという量子力学の思考実験)と同じ趣きがあります。
 猫の方もこちらを観察しているのでしょう。では観るのがAIロボットでも猫は乗ってくるでしょうか?


 実は日経サイエンスの次の4月号(2月25日発刊)で特集と表紙のイラストを描かせていただきました。その特集が「量子力学の観測問題」の特集で、人が観る代わりにAIが観てもいいのか?「観測とは何?」「もしAIが観測できるとしたら思考実験を実際に実験できる・・」というテーマでした。
 こちら↓の表紙イラストです。

日経サイエンス 2025年4月号表紙
📗2月25日発売(火)!日経サイエンス2025年4月号
👁️特集:量子力学100年の難問 観測問題】
登場から100年たった今も残る量子の宿題に,AIを用いた新たな実験で光を当て,量子の不思議を解剖する。
日経サイエンスのページ


 一番上のアニメーションはそのパロディで思いついたもの。猫の不思議な習性の問題を考えたのです。


 雑誌「日経サイエンス」の数学パズルの連載「パズルの国のアリス」をまとめた単行本第5弾「鏡の国のチェス大会」が刊行されます。カバーのイラストは描き下ろしなんですが、上の写真はまだイラスト案段階のPDF(左)に本物の本をモニタの前で右側に当ててみたものです。実はこの本の後ろにボツになったB案が隠れています。
 本番描きの段階でチェスの駒の床の反射を加えたりしました。




 著者の坂井公先生は現在はもう退官されましたが僕が行っていた筑波大学の数学の先生でした。偶然ですが。